産科
和痛分娩とは
- 麻酔薬を使用して陣痛の痛みを軽減する方法です。痛みを軽くすることで、分娩時の不安や緊張を軽減し分娩進行を順調にすることが期待できます。
- 当クリニックでは、硬膜外麻酔による和痛分娩を行なっています。硬膜外麻酔とは、背中(硬膜外腔)に細いチューブを入れて、麻酔薬を持続的に注入する方法で陣痛による痛みを和らげます。
- 麻酔の効き方には個人差がありますが、陣痛による痛みを5〜7割程度和らげる事を目標に管理しています。出産間近には陣痛を感じ、赤ちゃんの下降感もわかるため、普通の分娩と同じように「いきみ」を感じ出産します。
当クリニックの条件について
- 完全予約制です。先着順のため予定数に達し次第、締め切ります。
- 対応可能時間は、安全のため、麻酔科医・産科医・スタッフのいる平日の9時〜17時(分娩進行状況により変動あり)です。そのため、予定入院日の前に陣痛がきたり破水した場合には、和痛分娩ができないこともあります。また、夜間・土日や祝日・木曜日は麻酔科医師が不在のためできません。
- 入院日は妊娠38週以降の妊婦健診の時に、医師が赤ちゃんの頭の下り、子宮の出口(頚管)の熟化や開大を診察して決まります。
- 和痛分娩が困難な方
→脊椎の疾患や脊椎の手術をしたことがある方
→糖尿病や出血傾向のある方
→麻酔薬のアレルギーのある方
→子宮頚管が塾化していない方
→児頭骨盤不均衡の方
麻酔による副作用や合併症について
- 足の力が入りにくくなります
- 血圧が低下することがあります
- 尿意を感じなくなり、導尿が必要となることがあります
- 強い頭痛がおき、場合によっては処置が必要になることもあります
- まれにショック様症状、感染、神経症状などが起こることがあります
費用について
- 通常の分娩費用に、10万円+出産前の入院費が加算されます。
スケジュールについて
- 1和痛分娩をご希望の方は、妊婦健診時に助産師より説明致します。同意書は妊娠36週までに提出していただきます。
- 2妊娠37〜38週に入りましたら、妊婦健診時に内診を行い誘発分娩が可能な状況か判断し、入院日を決定します。そのため、前もって和痛分娩をする日を決めることはありません。
- 3計画分娩のため、和痛分娩をする前日に入院し、諸検査、医師の診察や処置を行います。
- 4当日は、朝から経口の陣痛誘発剤を服用していただき、分娩監視モニターで赤ちゃんと陣痛の状態を連続して観察します。
- 5陣痛促進剤の点滴も午前9時頃から開始します。
- 6午前9時頃から、麻酔医により硬膜外麻酔カテーテルを挿入します。陣痛にあわせて痛みを軽減するように微量注入ポンプを用いて麻酔薬を調整します。
- 7分娩終了後、硬膜外カテーテルを抜去します。シャワーは翌日から入れます。