妊婦健診
妊婦健診(妊婦健康診査)
妊婦健診は妊婦さんとお腹の赤ちゃんの健康状態を定期的に確認し、安全な出産と健康なお子さんの出生のために行います。
もともと健康な方でも妊娠中に重い病気にかかることがあり、症状が進んでからでは治療が困難なこともあります。定期的に健診を受け、妊娠中の重い病気を早期に発見し適切な治療や保健相談を受ける事が重要です。
1)妊娠届と母子手帳
妊娠8週以降に分娩予定日が決まりましたら「妊娠届出書」を発行します。各市町村へ「妊娠届」を提出し「母子手帳」を受け取ってください。 いっしょに「妊婦一般健康診査受診票」「超音波検査受診票」がもらえますので次回の健診の時に必ず持ってきてください。
● 母子手帳(母子健康手帳)
妊娠から就学前までの母子の検診結果や予防接種歴を記録するとても大切なものです。
妊婦健診や、お子さんの健康診査、予防接種のときは必ず必要となります。
● 妊婦一般健康診査受診票
14回分の妊婦健診と妊娠中におこなう検査の助成が受けられます。
● 超音波検査受診票
8回分の超音波検査の助成が受けられます。
妊娠10週以降に「妊娠初期血液検査」などを行い、妊娠12週以降に「妊婦健診」が始まります。
2)妊婦健診の受診間隔
妊娠初期~23週まで:4週間に1回
妊娠24週~35週まで:2週間に1回
妊娠36週~分娩まで:1週間に1回(妊娠41週〜:1週間に2回)
3)妊婦健診の流れ
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当院では超音波検査を毎回行うので、子宮底長測定・腹囲測定は行っておりません。
妊娠週数により各種血液検査、おりもの検査などがあります。 - 2
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妊婦健診で撮影したエコー動画を、妊婦さんやそのご家族・ご友人が、スマートフォン・タブレット・パソコン・携帯電話で専用サイトにアクセスすると、いつでもどこでも動画を閲覧・ 保存できるサービスです。
4)必要に応じて行う医学的検査
妊娠初期(妊娠10週~) |
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● 血液検査: 血液型、不規則抗体(間接クームス試験)、血算(貧血などのチェック)、感染症(B型・C型肝炎、梅毒、HTLV-1、HIV)、風疹抗体、トキソプラズマ抗体、随時血糖、甲状腺機能検査 など ● 子宮がん検診(子宮頚部細胞診) ● クラミジア検査 ● 細菌性腟症のチェック |
妊娠中期(妊娠24週〜) |
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● 血算、50g糖負荷試験、子宮頚管長測定(早産兆候のチェック) |
妊娠後期(妊娠34週〜) |
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● 血算、子宮頚管長測定、B群溶連菌検査 |
骨盤レントゲン検査(妊娠37週〜) |
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初産の方で身長が低め、赤ちゃんが大きめなど医師が必要と判断した時に行います。 |
ノンストレステスト(妊娠38週〜) |
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分娩まで1週間ごと |
超音波検査(2D・4Dエコー)
通常の超音波検査(2Dエコー)で、子宮内の赤ちゃんの発育や胎位(頭が下か、逆子か)、胎盤の位置や羊水の量、お母さんの子宮や卵巣に異常がないかなどの確認をします。赤ちゃんの推定体重を測定することもあります。週数が進めば「男の子」か「女の子」か性別をチェックすることもできます。
赤ちゃんが立体的に見える4Dエコー検査を時間は3分以内ですが無料で行っています。向きが良ければ、赤ちゃんの顔をお見せします。顔の観察には妊娠28~34週頃が見やすいのですが、それ以前やそれ以後でも見えることもあります。赤ちゃんがうつぶせの向きだったり、手で顔を隠していたり、子宮の壁に顔をくっつけていたりすると顔がうまく写らないないのです。検査時間が短いですし、分娩までに1度顔が見られればラッキーだと思ってください(^^)
出生前診断
● 妊娠初期胎児スクリーニング検査、NT(nuchal translucency)検査(妊娠11週~13週)
当院では詳細な検査はできません。詳細な検査を希望の方は北海道大学など(予約制)を紹介しますので、早めにお申し出ください。
● クアトロテスト(妊娠15週~16週)
母体血清マーカーと年齢を用いて胎児染色体異常や胎児二分脊椎を予測する検査。
非確定的検査であり、正確な診断にはさらに確定的検査(羊水検査など)が必要です。
● 羊水検査(妊娠15週~18週):胎児染色体異常の検査
確定的検査であり、診断の難しい染色体異常以外は高い確率でわかります。0.3~0.5%の流産率があります。
羊水検査で異常が見つかった場合、通常の超音波検査で疑わしい所見が見つかった時は、詳細な超音波検査やカウンセリングが必要ですので北海道大学など(予約制)を紹介させていただきます。
※NIPT(母体血を用いた胎児染色体検査・妊娠10週~)、絨毛検査(妊娠11週以降)は当院では行っておりません。